【My Guitar Heroes No.8】Ritchie Blackmore / リッチー・ブラックモア

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Ritchie BlackmoreのBackground 

Birthday

1945年4月14日(79歳)

Birthplace

イングランド サマセット州

Memo

【Guitar】フェンダー ストラトキャスター

【身長】179cm

Career

  • 1960年(15歳):セッション・プレイヤーとして活動開始。インストバンド「The Outlaws」でレコーディングやライブを経験
  • 1967年(22歳):Deep Purpleの前身「ラウンドアバウト」結成
  • 1968年(23歳):バンド名をDeep Purpleに変更、シングル「Hush」がビルボードチャート4位に
  • 1970年(25歳):アルバム「Deep Purple in Rock(ディープ・パープル・イン・ロック) 」リリース、以後ハードロック路線へ
  • 1972年(27歳):アルバム「Machine Head(マシン・ヘッド)」リリース 。同年初来日「Live In Japan」がプラチナディスク獲得
  • 1974年(29歳):前年にイアン・ギランがDeep Purple脱退、デイヴィッド・カヴァーディル加入後初のアルバム「Burn(紫の炎)」リリース
  • 1975年(30歳):ロニー・ジェイムス・ディオをヴォーカルとして起用した「Rainbow」を結成
  • 2016年(71歳):ディープ・パープル名義でロックの殿堂入り

Ritchie Blackmoreで3曲選ぶなら…

Smoke On The Water

Lazy

Highway Star

Ritchie Blackmoreの思い出

リッチーとDeep Purpleとの出会いは、中学3年生の時。兄からもらったエレキギター(弾いていなかったので勝手に拝借した)をアンプにつないで音を出し始めたころ。ギターケースの中に一緒に入っていた教本に収録されていたのがサザンの「いとしのエリー」とDeep Purpleの「Smoke on the Water」だった。

母親から借りた70年代のオムニバスCD(5枚組)にSmoke on the Waterは入っていたし、ロックの定番としてあまりに有名な(ギネスに載るくらい)曲だったので、さすがの14歳だった僕もさすがにこの曲のイントロは知っていた。そしてやはり、「エレキギターを弾くならまずこのイントロ」という理解もなぜか僕にはあった。

しかし当時はタブ譜の読み方がわからなかったので、教本に書いてある音符に一つ一つ「ミ」とか「ラ」とか書いて、ギターのポジションごとの音を照らし合わせながら単音で音を出すのがやっとだった。楽譜がろくに読めない中学生男子がそんなことを継続できるはずもなく、僕はあっけなくエレキギターに敗れた。

ある日訪れた楽器屋でお兄さんにTAB譜の読み方を教えてもらい、僕はSmoke on the Waterに再チャレンジすることにした。5弦と4弦の5フレットね、、、次が4弦と3弦の3フレット、、、ふむふむ、それから4弦と3弦の5フレット、、、おお!弾ける!!(感動)

アコギで弦を抑えることやコードチェンジにある程度慣れていた僕は、その日を境に水を得た魚のようにエレキを覚えていった。だが、次の挫折はすぐに訪れた。「ギターソロ」だ。

Smoke on the Waterのギターソロって、すごくちゃんとしてる。そりゃリッチーのソロなんだからちゃんとしてるに決まってるんだけど。まったくの素人が初めての教本で習得するには少しハードルが高いと今でも思う。僕は必至でくらいついてそのソロを覚えた。一音一音確かめながら、何度も何度も繰り返してポジションを覚えた。でも原曲の速さで引くことなんて到底不可能のように思えた。ポジションは覚えた、だが指がそのスピードで動かない…そこには明確な壁が存在した。

僕は開き直って新しいスコアを買うことにした。ホテルカリフォルニアのソロが弾きたい!そう強く思った僕は書店でオムニバススコアを購入した。ところがホテルカリフォルニアも素人が弾くには難しすぎた。7フレにカポがいるなんて…こんなもんダブルネックじゃなきゃ弾けねえじゃねえか!

僕は仕方ないので、新しく買ったそのスコアの別の曲を弾くことにした。ジェフ・ベックの「Star Cycle」、ラリー・カールトン「Room335」、サンタナの「Europe」、UFOの「Doctor Doctor」、クリエイションの「Spinning toe hold」、Van Halen「Ain’t talkin ‘but Love」…名曲ぞろいだ。中でも僕のエレキギタースキルを格段に上達させたのがサンタナの「Europe」だった。例のごとく「この曲知ってる!」と思った僕は毎日毎日Europeだけを弾き続けた。後半部分若干追いつけないパッセージもあったが、初心者にはちょうど良い難易度だった。そして何より「みんなが知ってる曲を弾けるようになった」という充実感があった。

そしてDeep Purpleの次なる名曲に出会うことになる。そのスコアに載っていたDeepの名曲は「Highway Star」だった。スコアの曲を全部そろえようと順番にCDを借りていた僕は、借りたCDの中にSmoke on the Waterが入っていたことから、「Highway Star」と「Smoke on the Water」が同じバンドによって生み出されたものであることを知った。

早速Highway Starを聞いてみた。「この曲も知ってる!」いつかの日産エクストレイルのCMに使われていたからだ。軽快なドラミングとシンセの伴奏に交わるリッチーのギターとギランのハイトーンボイス。「かっこいい!」しかしこの曲はそれだけで終わらなかった。長いキーボードソロを助走にして、さらに長いギターソロに入った。それは僕が生まれて初めて耳にした「速弾き」だった。

「なんだこのギターソロはー!!うおー!」

僕は煉獄の炎に焼かれるような思いだった。速すぎてギターの音がぷちゃぴちゃ聞こえた。TAB譜を見て僕はさらにぶっとんだ。ずらっと2ページ分続く四分音符の嵐。

「こんなソロ弾けるやついるのかー!」

正確に言えば速弾きを耳にしたのは中学2年の時に聞いたイングヴェイのアルバム「Alchemy」のトラック1「Blitzkrieg」だったが、当時の僕にはそれがどれほどの速弾きか理解ができなかった。自分でエレキを単音で弾くようになって、TAB譜が読めるようになった高校1年の僕にとって「Highway Star」は前人未到の速弾きだった。

Smoke on the Waterのギタースコアを放り出してから半年ほどが経過しただろうか。久しぶりにスコアを引っ張り出して、何気なくSmoke on the Waterのソロを弾いてみることにした。すると、いとも簡単に指が動くのだ。僕は知らないうちに腕を上げていたのだ。そして中3のころから約1年かけて僕はようやくSmoke on the Waterが弾けるようになった。

僕は高校の時は毎日ギターを弾いた。部活から帰ってギターを弾きながら夕飯を食べ、ギターを弾きながらテレビを見て、風呂に入ってベッドの上でギターを弾く。寝れない夜はギターを抱えて何か弾いてみる。そんな生活をしていればいやでも上達する。僕はとうとう「Highway Star」のギターソロをマスターし(これが意外と簡単だった(笑))ガラケーのカメラで動画を撮って友人に送り付けた。嬉しかったなぁ。

大学に入ってからもBurnのキーボードソロをギターで弾いてみたり、Lazyをアコギで弾いてみたり、リッチー・ブラックモアは僕のギターヒーローだった。もちろん今でもそう。

ヘヴィメタルをまじめに聞くようになって思うのは、Smoke on the Waterのリフのヘヴィネス。このリフ、聞きなれてしまってはいるけど、実はとんでもなくヘヴィ。フィンガーピッキングだから余計にウェットでヘヴィに響く(ライブではピックでアップピッキングだという説もある)。ベースのロジャー・グローヴァーがインタビューで「この曲はシンプルだからこそ力強い。リッチーと曲を作ってて『てってってー、てってっててー』の『ててー』のとこが最高にクールだって思ったよ」と語っている。3弦と4弦の5フレから4フレ。ここがヘヴィ!

僕は顔で弾くギタリストが好きだから、リッチーみたいにクールなギタリストって本当はそれほど好みじゃない。でもリッチーは別格。ギターの魔術師、リッチー・ブラックモア。

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